I氏の手紙

Ibuki Hideaki Free Talk

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死の数字(今回はちょっと社会派ネタ)

 私が住んでいたころの北海道は、年間交通事故死の日本一をずっと続けていた。道がまっすぐで、なおかつ空いているため、ついついスピードを出しすぎるのが原因といわれていた。冬は道路がアイスバーン状態になる、ということもあろう。子供のころ、父親の運転する車が峠道でスピンし、九死に一生を得たこともある。
 何はともあれ、1年間のうちに交通事故で死ぬ人は約1万人いる。統計では事故後、何時間か以内の死亡のみカウントということだから、それ以降に息を引き取るケースを入れれば数千人は一気に増えるだろう。事故が死因なのは一緒なのに、何かごまかしているような気がしてならない。
 フロの中で命を落とす人も、1年間になんと1万人いるという。温度差に心臓が驚いてしまうのが原因。高齢になるほど危険は高くなるが、意外と20代、30代も危ないと聞く。このことを知ってから、私はぬるま湯派になりました。死んだあと、湯船の中で発見されるのは悲しいっす。(しかもひとり暮らしなので、たぶん見つかったころに体は腐乱状態……原稿を取りに来た編集者が見つけるのだろうか)。皆さんも気をつけましょう。とくに冬場は増えるそうなので。
 さて、それらに輪をかけて増加中なのが、自殺による死亡。年間3万人を超えているとか。さらに見落とされがちなのは、自殺未遂者がその10倍の30万人もいるという深刻な事実(そう簡単には死にきれないのですね)。
 自殺の動機は人それぞれだろうけど、不景気が影を落としているというのが一般的な見方。つい先日もテレビで、自営業者が借金苦で、というニュースをやっていました。
 不景気の原因もまたいろいろあるんだろうけど、連日の経済ニュースで、銀行上層部の自己保身の言動を見ていると、正直腹が立ちます。
 不良債権の大半は、バブル期の強引な融資によるもの。当時住んでいたアパートの大家が建て替えをそそのかされて大変でした(結局、追い出されたし)。
 バブル崩壊時のTVドキュメンタリーで、銀行の人間が「預金が1千万円以下の人間は、ムシケラ、ゴミ」といっていたことは一生忘れないつもりです。理不尽に手数料だけバカ高くしやがって。経営責任をとろうともせず、高額の退職金だけを守ろうとするトップの姿勢も許し難い。経済官僚や政治家たちも同罪。

 口直しに(?)べつの死因について。
 反対にとても数が少ないのは、隕石に当たって死ぬというケース。そんな人いるのか、と思うでしょうが、15年くらい前に読んだ本によると、「わかっているだけで、これまで世界に9人」だそうです。運のない人たちだ。不幸中の幸いとしては、超々々音速で落ちてくるものに当たるので、何が起こったのか分からないうちに即死する、とのことですが。
(書名も思い出せないほどのうろ覚えですが、確か9人だったと。でも、どうやって調べたのでしょう)

2002.11.27 ◇to page top


プロフィール全面改装

 コミティアに来場下さり、お買い上げ下さった方々、ありがとうございました。
 おかげさまで「On the Catwalk」は残部僅少となり、次の冬コミでの販売がラストになる見込みです。一部は通販にまわしますが、数が限られてますので、購入希望の方でまだの方はお見逃しなく。
 さて、このサイトにある「伊吹秀明ってどんな人」(プロフィール)は、最初に一度見ただけでおしまいだと思いますが、今回、全面改装を行いました。当社比で500パーセントの増量。御一読下されば幸いです。

2002.11.18 ◇to page top


インフォメーション 「コミティア62」出展のお知らせ

 11月17日(日)11〜15時半(途中で撤収する場合もあり)
 東京ビッグサイト 東4ホール P9a「パラドックス」のブース

 最近はプロレスや格闘技に疎くなっている私(ボブ・サップには注目しているけど)。
 いつの間にかWWFがWWEと名称を変えていたので、漫画家の河本ひろしさんに電話して聞いてみた(話題の大半は「DEAD OR ALIVE」でしたけど)。
 するとパンダマークでお馴染み、自然保護団体WWFが、「てめぇ、名前を変えやがれ」とクレームをつけたことが原因だったとのこと。
 うーむ、やはりパンダはプロレスよりも強かったということか。
 さて(強引)、コミティアでは拙作「パンダにバックドロップを」を掲載した「On The Catwalk」を販売いたします。この本は「猫耳戦車隊」の描き下ろし短編だけではないのですよ。
 伊吹作品中、最高傑作と主張する人間がふたり(!)もいる「パンダに――」。あの「ドラゴンマガジン」編集長からもお褒めの言葉をいただいた作品です。未読の方は、この機会にぜひお求め下さいませ。残りはわずかです。
(註。「On The Catwalk」は新刊ではありません。夏コミ等で販売したものと同じものです)

2002.11.8 ◇to page top


「IFCON2」に参加

 3日、架空戦記のコンベンション「IFCON2」に行って来ました。場所は本郷の旅館・鳳明館。
 私は去年に続いて2回目の参加。青山智樹氏と一緒に「何かアブナイ話を」といわれて夜間企画をやりました。ちなみに青山氏とはSFファンサークルがらみのつき合いで、もう20年くらいの腐れ縁。SF観なり、SF界に対するスタンスはまったく違いますけどね(一応いっておかねば……)。
 ホントはSFと架空戦記の関連話を少ししようと思っていたんですけど、結局のところアブナイ話中心ということで、9割方は青山氏にお任せ。
(こっちもアブナイ目に遭わせてやれということなのか、「ドラゴンマガジン」が「SFマガジン」よりも売れている事実を知らない無知をバラしてやったお返しなのか、「こいつはボンデージ写真を集めている」なんてテーマと無関係のことまでいわれる始末。ま、そのへんのことはいずれオリジナル・プリント収集の回でくわしく書きます。そんなに単純なものではないのだよ、青山センセイ)
 ゲストの数は去年の倍に増えていたような。皆さん頑張っていますので、いろいろ刺激を受けましたね。
 徹夜すると翌日のスケジュールに響くので、電車が動いているうちに帰宅。送り出してくれた高木ていとくはお疲れのようでしたが、あまり無理をなさらないように。
 といいつつ、そろそろ「架空戦記」や「ヤングアダルト」は書誌学的にまとめておくべきだ、とそそのかしておきましたけど。ホントにやりませんか?
 さて、その翌日……「Glasses3」という眼鏡キャラオンリー同人誌即売会をのぞきに行く(笑)。西川魯介さんに会えるかな、と思っていたんですが、よくわからないまま早々に帰ってしまいました。またいずれ機会があろうぞ。さて、仕事、仕事。

2002.11.6 ◇to page top


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